1.まえがき
最近ディレイと指ガチの地力の足りなさが課題となっている。他の地力が伸びているかと考えると、大して伸びてはいない。ゲージ推移などを取っても、乱打ガチ押しについても昔の上振れ水準がたまに出るくらいであり、そこまで成長を感じていない時期である。所謂スランプ状態になっているわけである。
さて、スランプ時の練習としてジャンル分け練習と局所難練習を提案した。
今回はこれらの練習をする意義についてキチンと考えてみる。
練習する時には、今自分がどんな練習をしていて、何が出来るようになるかを意識した方が、効率が良い筈である。
これはトレーニングにおける意識性の原則であり、BMSも身体の使い方を上手くしていくゲームであるわけで、この原則は当て嵌まるはずだと思ったからである。
そもそも、トレーニングの3つの原理と意識性の原則以外の原則全ては、BMSの練習において大体当て嵌まっているので、当然意識性の原則も当て嵌まるのが筋ではある。
さて、上限練習や各ジャンル分け練習をやって何が出来るようになるかを考えた時に、精々やってるジャンルや、近しいもの、押し方をするものにしか還元出来ないと考えていたことが多い。
これでは、乱打が上手くなりたい時に指ガチ、縦に重なったディレイなどのモチベーションが上がりづらく、練習効率や苦手の克服があまり上手くいかなかった。
しかしながら、指ガチも乱打にきちんと還元できる要素があることが掴めたので、これを機に各ジャンルの練習で他ジャンルにも活かせて練習する価値があるということを意識するために色々まとめようと思う。
勿論自分が練習する時にこういう要素に活かせると考えたポイントであり、押し方が人によりけりになる地点で万人に当て嵌まるポイントではないことを留意しておく。
2.各ジャンル練習で得られる他ジャンルへの影響、サボるとどうなるか
次に各ジャンル毎の練習で得られる要素をまとめてみる。ここでの各ジャンルとは、ディレイ、乱打、腕ガチ、指ガチの4種類である。なお、練習しているジャンルが上手くなるのは当然であるため、そのほかのジャンルに還元できる要素、或いは練習を行わないとどのような状態になるかを書いていく
2-1 ディレイ
練習効果
・打鍵速度の向上(底打ちしない打鍵)
・縦認識における限界瞬間的認識力の向上
近しいジャンル
・指ガチ(縦に重なっている局所難的なディレイは、ズレ指ガチと捉えることが出来るため)
・高速乱打
ディレイ練習をサボるとどうなるか
・ディレイ系の難所を横認識して認識の許容限界を超える
・底打ちが習慣付いて、打鍵速度が足りなくなり、縦長乱打などが押せなくなる
・縦認識寄りの認識力の低下
2-2 指ガチ
練習効果
・底打ちしない事に起因する打鍵速度の向上
・横認識力
・ある程度の縦認識力
・指の独立性(押さなくて良いものを押さないようにする)
近しいジャンル
・ディレイ
・縦要素の強い乱打
・ガチ押し
指ガチ練習をサボるとどうなるか
・底打ちが習慣付いて、打鍵速度が足りなくなり、縦長乱打、速めの腕ガチなどが押せなくなる。
・ディレイで適当に沢山押す餡蜜が習慣付き、認識力がキチンと育たない。
・横認識力に起因する、高速の認識力の低下
2-3 腕ガチ
練習効果
・根源的な横認識力の向上
・体力の向上
・底打ちによる限界的速度の向上
・力を入れるかつ底打ちまではせずリリース時には力を抜く技術の習得(半分指ガチと被ってる、高速腕ガチに顕著)
近しいジャンル
・横要素の強い指ガチ
・横広高速乱打
腕ガチをサボるとどうなるか
・高速乱打が押せなくなる
・根源的な横認識力が低下し、認識力の停滞を招く
・体力の低下
2-4 乱打
練習効果
・幅広い譜面への対応力、基礎力
・体力の向上
近しいジャンル
・全ジャンル
乱打をサボるとどうなるか
・全ジャンルと関わっているのでそのジャンルと近しいものは低下しないが、それ以外をサボると下手になっているように感じる
・他要素を取り入れた叩き方をしない場合、根本的な認識力が低下するため、乱打自体を押せなくなる
3.考察とまとめ
つらつら書いてみたが、各要素が目立つようになるまでは乱打主体、色々出てきたら結局総合力がモノを言う。
乱打の地力がたまに落ちるように感じるのは、他要素を相互に還元できていない事が多い。若しくは還元している場合にそのジャンルをサボっていると低下する。
例えば横広乱打で表拍をガチ押しをイメージして押せるようになれば、ガチ押し練習を主体としても、横広乱打の地力は低下しない。
反対にディレイの縦認識と同じ方法で乱打を見れば、ディレイ練習中に乱打の地力は低下しない。
ということで乱打は総合力であり、乱打の上達には他ジャンルの地力の還元をした叩き方をすると効率よく上手くなる事ができる。指ガチは力の抜き加減が重要になってくるので、目に見えた還元は中々されないが。
ディレイ、指ガチ、腕ガチは個別要素が尖っているため、サボった時の影響が大きい。また、関連ジャンルにも波及するため、非常に地力への影響が大きい。
さらに、他ジャンルに波及する事から、集中的な練習は何処かで頭打ちになり得ることも考えられる。
その地力の伸び率に対して他の地力が下がっているためである。
さて、これらのジャンルは、上達と地力の低下を交互に繰り返し、下限を上げつつ上振れ上限の幅を上げる練習が主体となる。
そのため、サボった際は難易度を1ランク下げたとこから上げ直す事が必要となる事を留意しておく必要がある。その際に表外の局所難譜面の活用などをすると、モチベーションの維持がしやすい。また1ランク下で埋まっていないランプに集中して取り組むのも、上限の下限を上げる過程で役に立つ。
個人差もあるが、自分の場合、1週間くらいで地力が低下する。これらのジャンルはメインで使用する体の部位が違い、腰を据えていない練習はトレーニングではないと考えると、休鍵と同じであるため、1週間サボったら下手になるのは当然といえば当然であるが。
兎に角、伸び悩んでいる時期に苦手ジャンルの集中練習をするには、こういった理由が考えられるわけである。
筆者は絶賛伸び悩み中であるが、これは指ガチのサボりが主原因であることは割と明白であるため、腰を据えて向き合っていく。